さて、先ほどまで述べてきたHGフォントはパッケージ類が用意されていたので、 比較的簡単に設定できました。では、そうしたパッケージの用意されていない日本語 (和文)TrueTypeフォントを用いるためには、どのような設定をすればよいのでしょうか?
筆者もその仕組みを十分に理解しているとはい えないのですが、tfm ファイルの用意されてない一般の和文True Type フォントも、日本語フォントであれば、既存のTFM(JFM)ファイル(たとえば、角 藤版pTeXに付属するmin.tfmやjis.tfm)をそのまま用いて、適切に設定をすればDVIファイルやPDFファイルで使えるようになります。 ここでは、「みかちゃん」TrueTypeフォ ントを用いた設定例を示してみます。
tfm ファイルは、文字の大きさや位置情報(具体的には、文字を詰めるか (kerning をするか)どうか等の情報) について書かれたファイルであり、フォントの形の情報については書かれていま せん。したがって、tfm ファイル(たとえば、jis.tfm および jisg.tfm)に任 意のフォントを割り当ててしまえば、多少文字にばらつきは出るかもしれません が、「DVIファイルやPDFファイルが作れない!」ということはなくなってしまい ます。ここでは、使いたいTrue Typeフォントを、C:\dvioutにあるmapファイルに てnewmin.tfmやjis.tfmと対応付けて、DVIやPDFにて利用しましょう。
HGフォントをPDFで使う記述に引き続き、十分な知識のない状態で実験し、成 功したものを書いています。心配な方は、C:\usr(ここにTeXファイル群をイン ストールしていると仮定します)のusrフォルダを別名でコピー することで、バックアップしてしまいましょう。
最新のTeXシステム(Web2c 7.5.5)およびdviout for Windows 3.17(2005年8月17日の時点で最新版)を例にして説明 します。(これまでこれらのシステムが変わったのにほったらかしにしてましたので、うまくいかなかったと思います。また、致命的な誤記・説明不足が何箇所もありました。ごめんなさい。確認しながら書き直しましたので今度は大丈夫です。)
準備として、dviout for Windowsに付属しているwinttf.zipおよび exjfonts.zip(私のサイトの方法に従ってインストールした場合はC:\dviout\FONTフォルダ、すなわちCドライブのdvioutフォルダの中のFONTフォルダの中)を展開し、中身のtexmfフォルダをC:\usr\local\shareの中(texmf フォルダだけが見えていますね。もちろんインストール先が違う場合は適宜読み 替えです。)にコピー・上書きします。これで、さまざまな TrueTypeフォントをTeXで使うためのファイル群およびaddjfonts.styが使えるよ うになりました。
まず、持っていない場合は「みかちゃん」 True Type フォントを次の場所か らもらってきます。このフォントは、女性の手書きで作られたフォントです。
ここではmikachanALL.lzhをダウンロードしてきます。
ダウンロードしたファイルを、+Lhacaなどの解凍ソフトで解凍(伸長、展開)します。その後、フォントをインストールします。フォン トファイル名が日本語なので、これを"mika.ttf"に変更 します。少し、初めてフォントをインストールする方のための記述を書いておき ます。[スター ト] -> [設定 (S)] -> [コントロール パネル (C)] から[フォント]をダ ブルクリックします。すると、フォントフォルダが開きますので、メニューバー より、[ファイル (F)] -> [新しいフォントのインストール (I)] で、出てきたダイアログボッ クスで「みかちゃん」フォントのフォントファ イルを指定して[OK]を押します。あるいは、 「みかちゃん」フォントのフォントファイルをそのままフォントのフォルダにコ ピーしてもかまいません。
それから、C:\usr\local\share\texmf\fonts\tfm\ptexの中にある newmin.tfm またはjis.tfm を mika.tfm という名前で同じ場所にコピーします。(横書き和文フォント用TFM(JFM)ファイルのコピー。min10.tfm等他のTFM ファイルをコピーしても、あまり変わらないとは思います。ただし、jarticleの場合は minやgothのついたTFMファイル、jsarticleの場合はjisの文字のTFMファイルという ように使い分けると良いと思います。)さらに、 new-tmin.tfmまたはjis-v.tfmをtmika.tfmという名前で同じ場所にコピーします。(縦書きフォント用TFMファイルのコピー。)これが終 わったら、 MS-DOSプロンプトあるいはコマンドプロンプトを開き、次を入力してEnterキー を押してください。
mktexlsr
C:\dviout\mapにある$user.mapというファイルをメモ帳等のテ キストエディタで開き(ない場合は新たに作り)、次の行を 追加します。このmapファイルは、dviout for Windowsのバージョンアップ時 にも上書きされないので安心です。
% みかちゃんフォント
mika "みかちゃん"
tmika "みかちゃん"
この後、新たにフォントを付け加えたい場合は、この$user.mapに追 加記述します。
さらに、dviout for Windowsを起動し、メニューバーの[Option] -> [Setup Parameters... Ctrl+\]の[Font2]タブでftt:の設定を行います。ftt:のボタンを 押すと、map\ttfonts.mapにしていいかどうか聞かれますので、「はい」と答えます。 (ttfonts.mapには、map\$user.mapからも設定を読み込むように書かれているので、 それで問題ありません。)[Save]ボタンをクリックし、[適用]ボタンをクリックします。
それから、そこの [Flush] -> [Save] -> [適用] -> [OK] のボタンを順番に押します。この後で、 Option -> Setup Parameters... -> REGISTRY にて ttf の項目に、+記号が表示されていることを確かめておきます。 (私の環境では、総てに+記号がついていました。)
さて、TeXファイルのプリアンブルに、たとえば次のように記述します。(行頭に%のある行は書かなくとも構いません。)
\usepackage{addjfonts}
% #1 family-name
% #2 yoko (horizontal direction) font-name
% #3 tate (vertical direction) font-name
% #4 command name: if this is "foo", \foofamily and \textfoo are defined.
\DefineJapaneseFamily{mikachan}{mika}{tmika}{mika}
addjfonts.styを読み込み、DefineJapaneseFamily命令で、左から、ファミリー名を mikachan、横書きフォントのTFMファイル名としてmika、縦書きフォントのTFMファ イル名としてtmika、後でみかちゃんフォントを指定するために使う「\text〜」 命令の波線部の部分をmikaと決めました。TFMファイル名は、先ほどnewmin.tfm とかをmika.tfmの名前でコピーしたりしたときの、あのmika.tfmの拡張子抜きの 名前です。
あとは、本文で次のようにして「みかちゃん」フォントを指定するだけです。
\textmika{次のアンケートに答えよ。}
あとは普通にコンパイルし、プレビューします。すると、\textmikaで指定し た部分が「みかちゃん」フォントに変わっているはずです。(下図の赤枠の部分 )

先ほどHGフォントをPDFで用いる設定をしましたが、それとまったく同じ要領 で行えます。なお、DVIファイルで表示に失敗しても、PDFでうまくいくこともあ ります。試してみる価値はあるかもしれません。
まず、頭が混乱しないよう、C:\USR\LOCAL\SHARE\TEXMF\FONTS\VF\PTEX に JEXTRA フォルダを作ります。 そして、MS-DOSプロンプト(コマンドプロンプト)上で、このディレクトリに 移動して、makejvf を実行します。
cd C:\USR\LOCAL\SHARE\TEXMF\FONTS\VF\PTEX\JEXTRA
makejvf mika psmika
makejvf tmika pstmika
すると、このフォルダの中にいくつかのTFMファイルとVFファイルが出来ると思います。
C:\usr\local\share\texmf\fonts\tfm\dvips に mika というフォルダでも 作り、psmika.tfmおよびpstmika.tfmをそこにコピーします。同時に生成したVF ファイルは、生成した場所に置きっぱなしにします。
そして、C:\usr\local\share\texmf\fonts\map\dvipdfm\base にある cid-x.map にて、 次のように設定します。(どこに書いてもいいと思いますが、私は「gbmv V GothicBBB-Medium」の行の下に書くことにしました。区切りはTABキーでつけます。
%mika
psmika H :0:mikachanALL.ttc
pstmika V :0:mikachanALL.ttc
先ほど作ったpsmika.tfmをTrue Typeフォント(「みかちゃん」フォント) のファイル名mikachanALL.ttcと対応付けます。(ここでは「フォントファイル名」を指定することに注意。)真ん中の数字は、いくつかのTrueTypeフォントをセットにしているTTC(TrueType Collection)タイプのTrueTypeフォントにおけるフォント番号をさします。(TTFタイプの場合は普通に0を書いておけば大丈夫のようです。)ここでは0を指定してプロポーショナルでないみかちゃんフォントを指定していますが、1を指定するとプロポーショナルみかちゃんフォントを指定することになります。(フォントをインストールした際に開いたフォントフォルダよりみかちゃんフォントをダブルクリックし、[>>]および[<<]をクリックすることで番号が分かります。一番最初の番号は0です。) よくわからない方はそのまま写しておけばいいでしょう。
ただし、cid-x.mapに日本語名のTrueTypeフォントを指定することは出来ないようです。みかちゃんフォントの場合はmikachanALL.ttcですから問題ないですが、他のフォントにおいて日本語名のままフォントをインストールした場合はそのフォントを削除(先ほどフォントをインストールしたやり方でフォントフォルダを開き、右クリックして[削除]を選ぶ)し、半角英数字に名前を変えてインストールしなおしてください。
あとは、dvipdfmx (角藤版pTeXにおけるdvipdfm-cjk の実行ファイル名)を 実行し、PDFがうまく生成されれば、「みかちゃん」フォントが埋め込まれるは ずです。まずは表示の確認です。うまく表示できたでしょうか?(下の画面は Acrobatを用いています。Acrobatをお持ちで無い場合はAcrobat Readerで 表示されることになります。)

フォントが実際に埋め込まれているかどうかの確認です。[ファイル(F)] -> [文書のプロパティ(D)] -> [フォン ト(F)... Ctrl + Alt + F]とたどって表示されるウィンドウで、「実際のフォン ト」欄が”埋め込みサブセット”となっていたら、ほぼ成功したと見ていいでしょ う。

さて、ここまでやってきた方法では、和文TrueTypeフォント以外の多書体は実現できません。その理由は、「欧文フォント」と「和文フォント」では、使っている文字組用ファイル(TFMファイル)が違うからです。したがって、任意の欧文TrueTypeフォント・和文フォントの半角英数字部分を扱うためには、TFMファイルを作成しなければなりません。
これから、TFMファイルをあるプログラムを用いて自動生成する方法について、和文フォント「みかちゃんフォント」と「Comic Sans MS」説明します。自動生成ですので品質は保証しませんが、とりあえず特に目立つ不具合もなく欧文多書体が実現できるようになるのではないかと思います。
まず、持ってない方は角藤版pTeXに含まれるttf2pkをダウンロードします。ttf2tfmを含むttf2pkは角藤版pTeXディストリビューション内に含まれています。(「TeXインストーラ3」を用いてもいいでしょう。)
ftp://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/pub/TeX/win32/ttf2pk-w32.tar.gz
展開して出てきたbinとshareを適切にコピーします。(ここのサイトを見てインストールした方は、C:\usr\local以下。)
これからやる作業で大量のファイルが出てきますので、どこかにフォルダを作っておきます。そして、コマンドプロンプト(MS-DOSプロンプト)を開き、そのフォルダに移動します。
次を実行してTFMファイルを生成します。
ttf2tfm mikachanALL.TTC -f 0 mika@Unicode@
ttf2tfm mikachanALL.TTC -f 1 mikap@Unicode@
ttf2tfm comic.ttf comic@Unicode@
ttf2tfmの後は「フォントファイル名」、-fの後に「フォントインデックス」、「tfmファイル名@Unicode@」(@で囲まれたUnicodeはSFD(サブフォント定義)ファイル名。特に何も考えずにUnicodeで多分OK)のように指定します。
ここで、使いたいフォントがTTF(拡張子がTTF)の場合は特に何も指定せず、またTTCの場合はフォントインデックスを指定します。TTCは複数のフォントをまとめたもので、「フォントインデックス」というのはその「フォントの順番」を指します。コントロールパネルなどでフォントフォルダを開き、フォントをダブルクリックしたときに出てくる最初のフォントが0, [>>]ボタンをクリックして出てきた次のフォントが1、以下一つずつ増えていきます。(たいていは0に等幅フォント、1にプロポーショナルフォント(文字によってフォントの幅が違うフォント。普通は皆こちらを使う。)が割り当てられています。なお、モトヤのフリーフォントは逆(0はプロポーショナル、1は等幅)です。)TFMファイル名は@Unicode@の前に指定します。ただし、出てくるTFMファイルは、ここで指定したTFMファイル名に16進数の番号をつけたものになります。
ここで出来た大量のTFMファイルのうち、ASCII文字の入っている(つまり私たちが半角英数字部分として用いる)「〜00.tfm」のファイルをtexmf\fonts\tfm以下に適当な名前のフォルダを作って分類でもしながらコピーします。(全部コピーしても実害はありません。) 必要であればmktexlsrを実行します。(よく分からない方はとりあえず実行しておきましょう。)
ttf2pkをインストールしているはずですので、texmf\fonts\map\ttf2pk(ここの通りにTeXをインストールした方はC:\usr\local\share\texmf\fonts\map\ttf2pk)にttfonts.mapがあるはずです。このファイルを開き、末尾に
% mikachan font
mika@Unicode@ mikachanALL.ttc Fontindex = 0
mikap@Unicode@ mikachanALL.ttc Fontindex = 1
% Comic Sans MS
comic@Unicode@ comic.ttf Fontindex=0
と記入します。(行頭に%のある行は省略化。
texmf\fonts\map\dvipdfm\base(ここの通りにTeXをインストールした方はC:\usr\local\share\texmf\fonts\map\dvipdfm\base)にあるcid-x.mapというファイルを開き、末尾に
% mikachan fonts
mika@Unicode@ UniJIS-UTF16-H :0:mikachanALL.ttc -m <00>
mikap@Unicode@ UniJIS-UTF16-H :1:mikachanALL.ttc -m <00>
% Comic Sans MS
comic@Unicode@ UniJIS-UTF16-H comic.ttf -m <00>
と記入します。上の設定でUniJIS-UCS16-Hを使っていますが、gs-cjkを使っていない限り通常は入っていません。そこで、
http://www.ring.gr.jp/pub/text/TeX/ptex-win32/gs/
からadobe-cmaps-200204.zip と acro5-cmaps-2001.zipをダウンロードすることで必要となるCMapをもらってきます。この中身をtexmf\fonts\cmapにコピーします。acro5-cmaps-2001.zipの場合は展開先のフォルダに、adobe-cmaps-200204.zipの場合は展開先のフォルダの中のCMapフォルダの中にあります。(特に拡張子にcmapとか書いているわけではないですが、 上書きするかどうか聞いてきたときは上書きします。さらに下のリンク先のCMapももらってきて同様にコピーします。
ftp://ftp.oreilly.com/pub/examples/nutshell/ujip/adobe/aj16.tar.Z
mktexlsrを必要に応じて実行します。
あとは、プリアンブルか自分用のスタイルファイルに、
\DeclareFontFamily{U}{mikaa}{}
\DeclareFontShape{U}{mikaa}{m}{n}{%
<-> s * mika00
}{}
\DeclareFontFamily{U}{mikaap}{}
\DeclareFontShape{U}{mikaap}{m}{n}{%
<-> s * mikap00
}{}
\DeclareFontFamily{U}{comic}{}
\DeclareFontShape{U}{comic}{m}{n}{%
<-> s * comic00
}{}
とでも書いておきます。(ここでは、mikaのAscii版ということで、mikaではなく、mikaaと書いておきます。)もしも既にaddjfontsで
\usepackage{addjfonts}
\DefineJapaneseFamily{mikachan}{mika}{tmika}{mika}
のように書いているのであれば、その後ろに、
\DeclareRobustCommand\mkfamily{%
\kanjifamily{mika}\fontencoding{U}\romanfamily{mikaa}\selectfont
}
\DeclareTextFontCommand{\textmk}{\mkfamily}
\DeclareRobustCommand\appfamily{%
\kanjifamily{mika}\fontencoding{U}\romanfamily{mikaap}\selectfont
}
\DeclareTextFontCommand{\textmkp}{\mkpfamily}
\DeclareRobustCommand\csfamily{%
\fontencoding{U}\romanfamily{comic}\selectfont
}
\DeclareTextFontCommand{\textcs}{\csfamily}
と書いておくことで、\textmkで日本語・半角英数字の両方にみかちゃんフォントが、\textmkpで同様にみかちゃんPフォントが、\textcsでComic Sans MSが使えるようになります。あとはいつもどおりplatexおよびdvipdfmxで処理して、PDFファイルを開いてチェックしましょう。
DVIファイルで閲覧する場合はdvioutで、メニューバーより[Option]→[Setup Parameters]の[Font2]タブの[TEXSUBF:]という項目に「;^r\sfd\\」を追加して[SAVE]→[OK]とクリックする必要があるかもしれません。(私は「TeXインストーラ3」を用いたせいか、自動設定されてました。)
なお、みかちゃんフォントについては、dvipdfmx処理時に
** WARNING ** Removed 8 null character(s) from fontname --> mikachan ** WARNING ** Removed 10 null character(s) from fontname --> mikachan-P
のようなエラーメッセージが出力されますが、私の環境では大丈夫でした。
とりあえず以上で、見た目にもあまり崩れのない形で任意の半角英数字フォントの多書体が使えるようです。(他のTrueTypeフォントでもうまくいくかどうかはわかりませんが。)
最新のAFPL Ghostscript 8.53では、dvipskでPSファイルに変換し、さらにps2pdfでPDFに変換する工程をとっても多書体が作れるようになりました。
まずは日本語TrueTypeフォントの埋め込みからです。
とりあえず上の設定をすべて行ったと仮定して、みかちゃんフォントを例にして説明します。まず、C:\usr\local\share\texmf\fonts\map\dvips\base\psfonts.mapに次を追加します。
psmikaj MikachanALL-H
pstmikaj MikachanALL-V
「MikachanALL」の部分は適当で構いません。(たとえば「GoodFont」のようにフォントに関係の無い名前をつけてもいいのです。)最後の「-H」は必ず入れてください。次に、C:\gs\gs8.53\lib\cidfmapに次を追加します。
/MikachanALL << /FileType /TrueType /SubfontID 0 /CSI [(Japan1) 3] /Path (C:/WINNT/fonts/mikachanALL.ttc) >> ;
最初のスラッシュの後はpsfonts.mapで書いたものから「-H」や「-V」を抜いたものを書きます。あとはフォントインデックスを「/SubfontID」の後ろで番号で指定(TTF形式であればとりあえず0)し、フォントファイル名を「/Path」の後ろの括弧の中で指定します。それ以外はコピー・貼り付けで構いません。
Windows 95, 98, Meの場合はC:/WINNT/fonts/mikachanALL.ttcをC:/WINDOWS/fonts/mikachanALL.ttcに直します。以上で、たとえばTeXソースファイル名がfoo.texであれば、
platex foo
dvipsk -P dl foo
ps2pdf foo.ps foo.pdf
を実行することで、TrueTypeフォントを埋め込んだPDFが作れるようになるはずです。なお、拡張子がTTFのフォントの場合、ps2pdfでの変換時に非常に時間がかかります。また、Y.OzFontなど一部のフォントは変換がうまくいきません。
次に、欧文TrueTypeフォントの埋め込みです。これはTrueTypeフォントでもTTC(TrueType Collection)フォントにおいてはうまくいきません。TTFフォントのみです。
まず、C:\usr\local\share\texmf\fonts\map\dvips\base\psfonts.mapに次を追加します。
impact00 Impact
次に、C:\gs\gs8.53\lib\cidfmapではなく、C:\gs\gs8.53\lib\Fontmap.GSに次のように記述します。(下の例はImpactというフォントの場合です。(フルパスで記述してもたぶん大丈夫ですが。)
/Impact (impact.ttf) ;
あとは
platex foo
dvipsk -P dl foo
ps2pdf foo.ps foo.pdf
を実行することでフォントが埋め込まれるはずです。
拙作のfttfパッケージは、ここまでの作業を単に私が肩代わりしただけの価値のないパッケージです。(DVI→PS→PDFの変換も大丈夫です。)ここまでの作業を面倒と思う方はこのパッケージを試してみてください。扱えるフォントは次の通りです。
が使えるようになります。ただし、任意のTrueTypeフォントを扱う方法で説明したとおりのことをやっただけで、メトリック(文字の組み方)の調整などは一切していません。堀田先生のHGfontsパッケージとまったく同じ命令を使っていますので、HGfontsパッケージを用いた既存のLaTeX文書からほぼそのまま移行できるかもしれないのは安心です。質の保証がなくてもTrueTypeフォントの多書体を扱いたい方はfttfパッケージをダウンロードしてみてください。
最近、新たに3つのフォントを使えるようにしました。普段実用できるデザインの手書きフォントであるY. OzFont N、有名なフォント職人Hermann Zapf(ヘルマン・ツァップ)がこしらえたPalatino Linotype・同じく有名なAdrian Frutiger(アドリアン・フルティガー)のFrutiger Linotypeです。(ちなみにPalatinoを含め、TimesなどTeX付属のType1フォントは模造品です。奥村先生の本によると、これにもZapfがかかわったそうですが。)
Palatino LinotypeはWindows 2000, XPには少なくとも付属しています。また、 Frutiger Linotypeは、外国のe-bookを読むための無料のソフトMicrosoft Reader に付属していますのでインストールしておきます。(Frutiger Linotypeさえあればいいという 方、すなわちMicrosoft Readerを使わない場合は、インストール時に、 Activate my computer nowのチェックを外しておきます。すると、コンピュータを Activateするよう強く勧められますが、[いいえ]を選んでおきます。こうすることで、 Activateの手続きを省略することが出来ます。)
これらは古い記述ですので、ぜひ上のaddjfonts.styを用いる方法を試して みましょう。しかし、addjfonts.styを使うべき点以外は参考になると思います。
まだまだ漢字の原型が残っているかな文字フォントです。筆者はその方面に 詳しくないので、言及は避けておきます。
まず、「弘法草書体」 True Type フォントを次の場所からもらってきます。
http://www.vector.co.jp/soft/dl/data/writing/se179366.htmlファイルを解凍(伸長、展開)し、フォントをインストールします。フォン トファイル名が日本語なので、これを"KoubouSoushotai.ttf"に変更 します。[スター ト] -> [設定 (S)] -> [コントロール パネル (C)] から[フォント]をダ ブルクリックします。すると、フォントのフォルダが開きますので、[ファイル (F)] -> [新しいフォントのインストール (I)] で弘法草書体のフォントファ イルを指定するか、 弘法草書体のフォントファイルをそのままフォントのフォルダにコピーしてしま います。
次に、tfm フォントとTrue Type フォントを対応付けるmapファイルで、フォ ント名(フォントファイル名ではない)の「弘法草書体」とjis.tfm を対応付けるために、C:\dviout(C:\dviout にdviout.exeがある場合)のmap\$user.map に次の通りに書きます。
%弘法草書体
koubou "弘法草書体"
それから、C:\usr\local\share\texmf\fonts\tfm\ptexの中にある jis.tfm を koubou.tfm という名前でコピーします。また、jsarticleの場 合は、それと同じフォルダであるC:\usr\local\share\texmf\tex\jsclasses に、jarticleをお使いの場合はC:\usr\local\share\texmf\ptex\platex\base に kb.sty なるスタイルファイルを新たに作り、その中身には次のように記述し ます。
\DeclareKanjiFamily{JY1}{kobo}{}
\DeclareKanjiFamily{JT1}{kobo}{}
\DeclareFontShape{JY1}{kobo}{m}{n}{<->s * [0.961] koubou}{}
\DeclareFontShape{JT1}{kobo}{m}{n}{<->s * [0.961] koubou}{}
\newcommand{\kbdefault}{kobo}
\DeclareRobustCommand\kbfamily
{\not@math@alphabet\kbfamily\mathks
\kanjifamily\kbdefault\selectfont}
\DeclareTextFontCommand{\textkb}{\kbfamily}
はじめの5行のJY1、JT1、\kbdefaultの隣のkoboなる名前は、適当に付けました。 一応、何でもいいと思います。また、[0.961] の隣のkoubouはtfmファイル名を指定しました。(先ほどjis.tfm をコピーして名前を変えたtfmです。)車体や太字等はありませんので、これだ け書いておけば十分でしょう。そして、MS-DOSプロンプト(コマンドプ ロンプト)またはスタートメニューの[ファイル名を指定して実行 (R)...]から
mktexlsr
を実行し、ls-R データベースを更新します。 これで、\kbfamily, \textkb の2つでフォントを弘法草書体に変えられるように なりました。\usepackage{kb}で、先ほど作ったスタイルファイルを読み込み、 \textkbで弘法草書体にフォントを変更するようにします。例えば、次のように 書きます。
\documentclass[12pt]{jarticle}
\usepackage{kb}
\begin{document}
有名な伊呂波うたです。
\textkb{いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおく
やま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす ん}
\end{document}
これでいつもどおりLaTeXにかければ、弘法草書体の表示されるDVIファイル が出来上がります。ただ、もしこれに失敗したとしても、PDFへのフォントの埋 め込みはうまくいくかもしれません。次は、PDFのフォントの埋め込みのための 設定をします。
C:\USR\LOCAL\SHARE\TEXMF\FONTS\VF\PTEX に JEXTRA フォルダを作ります。 そして、MS-DOSプロンプト(コマンドプロンプト)で、カレントディレクトリに 移動して、makejvf を実行します。
cd C:\USR\LOCAL\SHARE\TEXMF\FONTS\VF\PTEX\JEXTRA
makejvf koubou pskoubou
C:\usr\local\share\texmf\fonts\tfm\dvips に koubou というフォルダでも 作り、pskoubou.tfmをそこにコピーします。 そして、C:\usr\local\share\texmf\dvipdfm\config にある cid-x.map にて、 次のように設定します。区切りはTABキーでつけます。
%koubou pskoubou H :0:KoubouSoushotai
pskoubou はC:\usr\local\share\texmf\fonts\tfm 以下に置いたtfmファイル、 KoubouSoushotai はpskoubou.tfm に対応するTrue Typeフォント(弘法草書体) のファイル名です。(ここでは「フォントファイル名」を指定することに注意。) あとはそのまま写しておけばいいでしょう。
あとは、dvipdfmx (角藤版pTeXにおけるdvipdfm-cjk の実行ファイル名)を 実行し、PDFがうまく生成されれば、「弘法草書体」フォントが埋め込まれるは ずです。
かの有名なDragon Questで使われたビットマップフォントを再現したTrue Type フォントです。当然平仮名・カタカナ・数字のみです。
まず、この True Type フォントを次の場所からもらってきます。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA031244/software.htmlファイルを解凍(伸長、展開)し、フォントをインストールします。[スター ト] -> [設定 (S)] -> [コントロール パネル (C)] から[フォント]をダ ブルクリックします。すると、フォントのフォルダが開きますので、[ファイル (F)] -> [新しいフォントのインストール (I)] でドラクエのフォントファ イルを指定するか、 ドラクエのフォントファイルをそのままフォントのフォルダにコピーしてしま います。
次に、tfm フォントとTrue Type フォントを対応付けるmapファイルで、フォ ント名(フォントファイル名ではない)の「ドラゴンクエスト (P)」とjis.tfm を対応付けるために、C:\dviout(C:\dviout にdviout.exeがある場合)のmap\$user.map に次の通りに書きます。ただし、この フォント名はすぐにはわかりませんでした。C:\WINDOWS にあるFONTVIEW.EXEに このフォントファイルをドラッグ&ドロップし、フォント名を調べなければ分か りませんでした。
draque "ドラゴンクエスト (P)"
「ドラゴンクエスト」の文字の後に半角空白があり、その後ろの(P)はすべて 半角文字です。
それから、C:\usr\local\share\texmf\fonts\tfm\ptexの中にある jisg.tfm を draque.tfm という名前でコピーします。また、jsarticleの場 合は、それと同じフォルダであるC:\usr\local\share\texmf\tex\jsclasses に、jarticleをお使いの場合はC:\usr\local\share\texmf\ptex\platex\base に dq.sty なるスタイルファイルを新たに作り、その中身には次のように記述し ます。
\DeclareKanjiFamily{JY1}{dq}{}
\DeclareKanjiFamily{JT1}{dq}{}
\DeclareFontShape{JY1}{dq}{m}{n}{<->s * [0.961] draque}{}
\DeclareFontShape{JT1}{dq}{m}{n}{<->s * [0.961] draque}{}
\newcommand{\dqdefault}{dq}
\DeclareRobustCommand\dqfamily
{\not@math@alphabet\dqfamily\mathks
\kanjifamily\dqdefault\selectfont}
\DeclareTextFontCommand{\textdq}{\dqfamily}
はじめの5行のJY1、JT1、\kbdefaultの隣のdqなる名前は、適当に付けました。 一応、何でもいいと思います。また、[0.961] の隣のdraqueはtfmファイル名を指定しました。(先ほどjisg.tfm をコピーして名前を変えたtfmです。)車体や太字等はありませんので、これだ け書いておけば十分でしょう。そして、MS-DOSプロンプト(コマンドプ ロンプト)またはスタートメニューの[ファイル名を指定して実行 (R)...]から
mktexlsr
を実行し、ls-R データベースを更新します。 これで、\dqfamily, \textdq の2つでフォントを"ドラゴンクエスト (P)"に変えられるように なりました。\usepackage{dq}で、先ほど作ったスタイルファイルを読み込み、 \textdqで"ドラゴンクエスト (P)"にフォントを変更するようにします。例えば、次のように書きます。
\documentclass[12pt]{jarticle}
\usepackage{dq}
\usepackage[dvipdfm]{color}
\begin{document}
\noindent
\textdq{スライムがあらわれた。\\
ホイミスライムがあらわれた。}
でもいいですが、
\colorbox[named]{Black}{\textcolor[named]{White}{\textdq{スライムがあらわれた。 ホイミスライムがあらわれた。}}}
のように、背景を黒にすると、感じが出るでしょう。
\end{document}
これでいつもどおりLaTeXにかければ、"ドラゴンクエスト (P)"の表示されるDVIファイルが出来上がります。ただ、もしこれに失敗したとしても、PDFへのフォントの埋め込みはうまくいくかもしれません。次は、PDFのフォントの埋め込みのための 設定をします。
C:\USR\LOCAL\SHARE\TEXMF\FONTS\VF\PTEX に JEXTRA フォルダを作ります。 そして、MS-DOSプロンプト(コマンドプロンプト)で、カレントディレクトリに 移動して、makejvf を実行します。
cd C:\USR\LOCAL\SHARE\TEXMF\FONTS\VF\PTEX\JEXTRA
makejvf draque psdraque
C:\usr\local\share\texmf\fonts\tfm\dvips に dragon というフォルダでも 作り、psdraque.tfmをそこにコピーします。 そして、C:\usr\local\share\texmf\dvipdfm\config にある cid-x.map にて、 次のように設定します。区切りはTABキーでつけます。
psdraque H :0:dqfont_p
psdraque はC:\usr\local\share\texmf\fonts\tfm 以下に置いたtfmファイル、 dqfont_p はpsdraque.tfm に対応するTrue Typeフォント(ドラゴンクエスト (P)) のファイル名です。(ここでは「フォントファイル名」を指定することに注意。) あとはそのまま写しておけばいいでしょう。
あとは、dvipdfmx (角藤版pTeXにおけるdvipdfm-cjk の実行ファイル名)を 実行し、PDFがうまく生成されれば、「"ドラゴンクエスト (P)"」フォントが埋め込まれるは ずです。
これよりもっと有効な方法がありましたら、教えてください。
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