「LaTeXのインストールは難しい」
あなたの先輩などから、こんな話を聞いてきた方も多いことでしょう。しかし、それも過去の話になりました。現在では最新のTeX環境を、次に紹介する「TeXインストーラ3」(「インストーラ」というのは「ソフトをインストールするためのソフト」)を用いてインストールすることができるようになりました!
これは「ネットワークインストーラ」と呼ばれるものの一種で、最新のものをサイトから探してダウンロードし、インストーラまで一気にやってくれるものです。これまでは、TeXおよび関連するファイルをあちこちのサイトを巡ってダウンロードしては、面倒な作業を含むインストール作業をしなければなりませんでした。しかし、これでそうした問題も一気に解消されます。やっかいな環境変数やdvioutの設定も自動的にやってくれます。
TeXのインストールをこれまで渋っていた方も、是非TeXを始めてみましょう!
まず、
より、「TeXインストーラ3」をダウンロードします。現在正式版になっていますので、下手に環境変数の変更などに手を出すよりは、おそらく安心して使えると思います。(私もこれを使ってインストールしてます。)
次にダウンロードしてきた「kakuto3_(数字).zip」を解凍します。(「(数字)」にはその名の通り数字が入ります。この数字はソフトのバージョンに相当します。)
さて、ここで「解凍?なにそれ?」と思った方がいるかもしれません。そこで、「+Lhaca デラックス版」でのファイルの解凍方法を示します。初歩的な解説ですので、わかる方は読み飛ばしていただいてかまいません。
「+Lhaca デラックス版」は以下のサイトで配布されています。(他にも「初心者用」とされている、LHAやZIP形式しか解凍できない+Lhacaがありますが、TeX 関連のファイルの中にはtar.gz形式でまとめられ、圧縮されたものがありますので、この形式でも解凍できる「デラックス版」をお使いになるようにしてください。)
「+Lhaca デラックス版」ダウンロード先上のサイトから「Lhaca(数字).EXE」をダウンロードします。ダウンロードしてきたファイルをダブルクリックすると、インストーラが起動します。こうしたインストーラでは、すでに「お薦めの設定」が決まっているものですので、特に何もいじらずに次に進んでインストールすればうまくいくことが多いです。
デスクトップに出来た+Lhaca のアイコンをダブルクリックすると、下図のような+Lhaca の設定ウィンドウが出てきます。これを少しいじります。+Lhaca デラックス版の、初心者用お勧めの設定は下図の通りです。
「関連付け」の項目で、初心者の方はLHA, ZIP, TGZ の3つのボタンをクリックし、へこんだ状態にします。(上図はこの3つがへこんだ状態です。)あとは OKをクリックします。圧縮ファイルのアイコンが+Lhacaのアイコンに変わっているでしょう。これで圧縮ファイルをダブルクリックするだけで、圧縮ファイルが解凍されるようになります。(ただし、+Lhaca 以前に別の解凍ソフトを使っていた方は、「関連付け」の項目でボタンをへこませる設定をしないほうがいい場合もあります。たとえば、これまで圧縮ファイルをダブルクリックしてLhasaで開いていた方は、この設定をしてしまうと、もう一度Lhasaをインストールしなおさない限り、面倒な設定を経ないと「ダブルクリックしてLhasaで解凍」できなくなります。)
以上で +Lhaca の設定はおわりです。「kakuto3_(数字).zip」をダブルクリックするか、+Lhaca にドラッグ&ドロップして解凍してしまいましょう。
まず、解凍して出来たフォルダの中にあるkakuto3あるいはkakuto3.exeをダブルクリックします。

すると、インストーラの紹介が現れます。[次へ]をクリックします。

TeXシステムのインストール先・ファイルの取得先などを聞かれます。インストール先はもともと「c:\tex\」(Cドライブのtexフォルダの中という意味)となっていますが、説明の都合上、元の文字列を消して、「c:\usr\local\」(Cドライブのusrフォルダの中のlocalフォルダの中)に入力しなおして変えておきます。(個人的には、UNIXに準拠しているわけでもないWindowsで「c:\usr\local\」を使うのはおかしいと思いますので、フォルダの位置を読みかえることの出来る人はそのまま次に進んで構わないと思います。しかし、多くのサイトでc:\usr\local\を前提に説明していますので、初心者の方はc:\usr\local\にしておいたほうが混乱が少なくてすみます。)変更が終わったら[次へ]をクリックします。

なお、TeXのダウンロードがうまくいかない場合は次のミラーサーバのリストを参考にし、ファイルの取得先を変更してください。(奥村先生のサイトのTeX Wikiより引用しました。)
次に、dviout, Ghostscript, GSviewといったソフトの取得先を聞かれます。そのまま設定を変えずに[次へ]をクリックします。

インストールするファイルを選ぶためのファイルリストを取得してくれます。しばらく待ちましょう。

ファイルリストが表示され、インストールすべきファイルが選べます。インストールしたいファイルにチェックを入れます。(私の場合、「状態」が「エラー」になっているものでも、必要なファイルにはチェックを入れておきました。ファイル一覧にないだけで、実際はダウンロード可能な場合もあるようですので。)

通常はW32TeXの欄からの選択になります。(dviout, Ghostscript, GSviewについては、変更の必要はありません。)よく分からない人はすべてにチェックを入れても構いませんが、HDDの容量を節約したい方はおおむね次のようなファイルにチェックを入れておけばいいでしょう。(ふたたびTeX Wikiからの引用です。手抜きですみません。)
選択が終わったら[次へ]をクリックします。
その他のツールのインストールです。プラグインを追加していない場合、奥村先生の新ドキュメントクラスのファイルのみが表示されます。これはお勧めです。迷わずチェックを入れてインストールしましょう。

ファイルのダウンロードを始め、TeXシステムがインストールされます。ちょっと時間がかかるので、のんびり待ちましょう。

ついで、インストールが始まります。一応すべての行の末尾に「成功」と書いてあることを確認しましょう。「失敗」と出た場合は、何らかの原因で失敗しています。時間を置いてもう一度やり直しましょう。

次に、Ghostscript(TeXで時々必要になるPSという形式のファイルを扱うためのソフト)のインストーラが起動します。質問内容はインストール先やインストールするものを聞いています。[Use Windows TrueType fonts for Chinese, Japanese and Korean]という項目がありますので、これにチェックを入れておきましょう。これを入れておくことで一切設定をすることなくps2pdfでPSからPDFを作ることが出来ます。そのあとで[Install]ボタンをクリックしましょう。

Ghostscriptのインストールが始まります。スタートメニュー内にショートカットも作られます。次の窓が出たら[閉じる]ボタン(×ボタン)をクリックして閉じておきます。

GSview(PSファイルを表示するためのソフト。正確にはGhostscriptをマウスで扱えるようにしてくれるソフト。)のインストーラが起動します。GSviewがどんなソフトなのか紹介してくれてます。そのまま[Setup]をクリックします。

インストーラで用いる言語を選択します。残念ながらJapaneseはありませんが、Englishなら何とかなるかもしれません。ここではEnglishをクリックしてください。

GSviewが必要とする空き容量、およびGSviewが対応しているGhostscriptのバージョンを確認してくれます。しかし、このインストーラを使っている限りバージョンの問題は生じないと思います。(最新バージョン同士ですので。)[Next]をクリックします。

注意書きを見ることが出来ます。ここでは見ないで[Next]をクリックします。

PS・EPSファイルと、PDFファイルをGSviewと関連付けるか、すなわちこれらのファイルをダブルクリックしたときにGSviewで開くように設定するかどうかを聞いてきます。(もともとは上のみにチェックを入れてあります。)下のチェック欄のPDFファイルはAdobe Readerで開きたいですのでチェックをはずしたままにしておきます。
問題は上です。Acrobat(Adobe Readerではない)を持っていない方はチェックを入れたままにしておきますが、Acrobatを持っている方の場合、PSファイルはAcrobatと関連付けられています。TeXを使っているときには、Acrobatを用いてPSファイルをPDFにすることが多いと思いますので、私ならチェックをはずし、PSファイルのダブルクリック時にAcrobatが起動するようにしておきます。しかし、PSファイルをPDFファイルに変換しない場合はチェックを入れたままにし、ダブルクリックしたときにGSviewが起動するようにしておいたほうがいいでしょう。
決まったら[Next]をクリックします。

インストール先を聞かれます。そのまま[Next]を押します。

最後に、スタートフォルダへのショートカットに関する質問です。変えないで[Finish]を押してしまいましょう。

GSviewをインストールしてますので、お待ちください。スタートメニューにショートカットも作られます。ショートカットの入ったウィンドウが開いたら[閉じる]ボタン(×ボタン)をクリックして閉じておきます。

GSviewのインストールが完了しました。[Exit]をクリックしてください。

これでGhostscriptおよびGSviewのインストールが完了しました。その後、インストーラはTeXおよびGhostscriptが必要とする「環境変数 PATH」を自動的に設定します。これは、「どこにTeXやGhostscriptがあるのか」を教えてくれる値です。
次に、dvioutをインストールします。まず、これをインストールするフォルダを聞かれます。「c:\usr\local\dviout\」になっていると思いますが、説明の都合上「c:\dviout\」にしておいてください。(多くのサイトでもそのようなインストール左記を前提とした説明をしていると思います。多分。)
変更し終わったら[OK]をクリックします。

dvioutの解凍作業を経て、dvioutがインストールされます。
以上で、すべてのインストール作業が完了しました。下の画面のように、すべての項目で「成功」していることを確認してください。失敗した場合は、失敗した項目について再度インストールを試みることになると思います。

再起動するかどうか聞かれます。再起動する前に、一応保存すべきデータがないかどうかを確認してから、[はい]をクリックしてください。

これでインストールが完了しました。なお、初心者がよくつまづくdvioutの設定は特にしなくても一応使えますが、色や画像をdviout上で扱いたい場合は、dviout for Windows で色や画像を扱うための設定だけを行う必要があります。(設定しなおしたい場合はメニューバーの[Option]→[Setup Parameters]と選んでいくことで、設定できます。)
インストールが終わったので、次の項で早速使ってみることにしましょう。
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