LaTeXや関連ソフトををインストールしたり使ったりしている際に生じうる問題点をまとめます。すべてを網羅することは非常に困難なので、常時未完成です。
以下、参考になるリンクを挙げます。
次に、TeXに関する質問を受け付けてくれる(かもしれない)掲示板を紹介します。(拙著『LaTeX組版ハンドブック』の読者は翔泳社出版物Q & Aにて、過去のQ & Aをチェックしてから、ない場合には同じページよりご質問ください。)
質問の前には、上記の参考リンクやGoogleなどで調べてから、それでも分からない場合に掲示板などで質問するのがマナーです。うまくいかない症状を、エラーの再現するできるだけ少量のLaTeX文書を添えて質問します。
また、問題が本当に再現するかを調べるために、ソフトのバージョンを伝えることも重要です。Windowsのバージョン(98とかXPとか。たとえばWindows起動時に「Windows Me」と出たらWindowsのバージョンは「Me」です。)、問題の起きたソフトのバージョンをお知らせください。dvioutなど、マウスを用いて操作するソフトはたいていメニューバーの[ヘルプ]あるいは[Help]の中に「About〜」あるいは「〜について」という項目があり、そこにバージョンが記載されています。
問題が起きたソフトがpTeXなどコマンドを用いたソフトの場合、コマンドプロンプト(MS-DOSプロンプト)を起動して、ソフトのバージョンを調べる必要があります。(WinShellやEasyTeXを用いてpLaTeXなどを起動している場合も同様です。)Windows左下の[スタート]→[ファイル名を指定して実行]より、「command」(Windows 95, 98, 98 Second Edition, Me)あるいは「cmd」(Windows NT, 2000, XP)と入力して[OK]をクリックします。pLaTeXの場合は、
platex -v
と入力してEnterキーを押しますと、
pTeX 3.141592-p3.1.8 (SJIS) (Web2C 7.5.5)
kpathsea version 3.5.5
(以下略・・・)
と出力されます。このうち、バージョンの書いてある上2行(ここではpTeX〜3.5.5まで)を教えてください。他のコマンドも「コマンド名 -v」でたいていバージョンを調べることが出来ます。(出来ない場合は「コマンド名 --help」で調べてみるか、Googleで検索してください。)
最近頻繁に起こるエラーですので紹介します。Ghostscriptをインストールする際に、次のようなエラーメッセージを出力してインストールに失敗するケースがあります。Ghostscriptは普通に画像のない文書を作成し、DVIファイル、あるいはdvipdfmxで変換したPDFファイルを見る場合についてはインストールする必要がありません。後述する環境変数の設定は、下手に失敗するとWindowsが起動できなくなる恐れがあります。(DVIファイルで画像を閲覧する場合やEPS形式の画像を扱う場合には環境変数の設定を行っておく必要があります。画像形式がBMPやJPEG, PNGであれば、dvipdfmxでPDFに変換し、PDFで見る分には設定の必要はありません。)
Source Directory=C:\DOCUME~1\名前~1\LOCALS~1\Temp\latex_gs
Target Directory=C:\gs
Target Shell Folder=Ghostscript
Current user
Installing Program...
Copying files listed in filelist.txt
Creating temporary file c:\docume~1\名前~1\locals~1\temp\gsa02164
Failed to create FileNew temporary file
Program install failed
この「名前」というのがWindowsにログオンする際のあなたのユーザー名であることが多いようです。ユーザー名については、昔は半角英数字で記述するのが常識でしたが、現在は日本語で記述する方も多くなりました。Ghostscriptは環境にもよりますがユーザーごとに割り当てられているあるフォルダを、一時的なメモを置いておくフォルダ(テンポラリディレクトリ)として使うことがあります。Ghostscriptは英語圏のソフトで日本語を理解しません。したがって、日本語を含むユーザー名を利用している場合、日本語の含んだテンポラリディレクトリを割り当てられると「日本語がわからないからそこにメモが置けないぞ!」と困ってしまうわけなのです。
この場合、ユーザー名を半角英数字のものに変更したところでフォルダの名前まで変更することは出来ません。(おそらく、ユーザー名変更前に既にインストールしたソフトが使えなくなるのを防止するためです。)したがって、別のテンポラリディレクトリを「環境変数」というものを使ってソフトに教えてあげる必要があるのです。
以下に述べる環境変数の作業は危険を伴います。既に存在する環境変数のうち、Windowsを起動する際に大事なものを削除してしまうと、Windowsが起動しなくなります。誤って削除したらAUTOEXEC.BATを保存しないで閉じる、あるいは[キャンセル]ボタンを押して最初からやり直すようにしてください。また、念のため大事なファイルのバックアップをとってください。
まず、Cドライブの中にtempという名前で新しくフォルダを作ります。(既にある場合は作らなくても構いません。また、名前も何でもいいですが、ここではわかりやすく「テンポラリディレクトリ(temporary directory)」の最初の数文字にしています。)
そして、環境変数の設定を参考に、変数TEMPとTMPに先ほど作ったフォルダ(ここではC:\temp)を値として指定します。また、既に日本語名のフォルダが環境変数TEMPおよびTMPに指定されている場合は、その部分を削除してからC:\tempなどの値を指定します。
画像が用意できなくて申し訳ありませんが、以下に具体的な作業について述べます。
Windows 95, 98, 98 Second Editionであれば Windows 左下の[スタート]→[ファイル名を 指定して実行]で「 notepad C:\AUTOEXEC.BAT 」と入力して[OK]をクリ ックします。(このAUTOEXEC.BATは、名前の通りWindows起動時に自動的(AUTO)に一括(BATch)で実行(EXECution)されるファイルです。)すると、 AUTOEXEC.BAT がメモ帳で開かれます。 AUTOEXEC.BAT に書くべき項目は
SET TEMP=C:\tmp
SET TMP=C:\tmp
です。普通にいつも文書を書いているみたいにキーボードから入力します。そして、削除すべき項目はお そらく
SET TEMP=c:\docume~1\名前~1\locals~1\temp
ないしは
SET TEMP=c:\docume~1\名前~1\locals~1\temp
です。(微妙にパス名が違うかもしれませんが、漢字が入って いれば同じです。)普通に BackSpace キーで消します。あとは上書き 保存し、メモ帳を閉じて Windows を再起動してください。
Windows Me の場合は上の手順でシステム設定ユーティリティのダイア ログ(ウィンドウ)、 Windows 2000, XP の場合は環境変数のダイアロ グ(ウィンドウ)を出します。
環境変数 TEMP および TMP が既にあるかどうかをチェックします。 Windows 2000, XP の場合は「ユーザー環境変数」(ユーザーごとに設定する環境変数)および「システム環 境変数」(ユーザー全体に適用される環境変数)の両方について環境変数 TMP ないしは TEMP があるかどうか を確認するようにしてください。 環境変数 TEMP と TMP がない場合 は[新規]を、そして今回のケースのように既に環境変数 TEMP ないしは TMP がある場合はその項目を選択して[編集]をクリックします。(ユー ザー環境変数・システム環境変数のどちらでも構いません。)
出てきたダイアログで「変数名」に「 TEMP 」、「 変 数値」(Windows 2000, XP ) ないしは「変数の値」( Windows Me ) に「 C:\tmp 」と入力します。もともと「変数の値」ないしは「変数名」 に漢字の含んだパスがある場合は削除してから C:\tmp と記入すること になります 。 あとは[OK]をクリックします。その後、再起動しておき ます。( Windows 2000, XP では必要ないと思います。)
以上の作業が終わったら、改めてGhostscriptのインストールを試みます。
LaTeX文書を記述する際にはちょっと気をつけなければエラーになってしまうことがあります。ここでは、エラーになってしまうようなダメな例を挙げてみたいと思います。ダメな例を赤、正しい例を緑で示します。
¥documentclass{jarticle}
上の例を見て、「英語でしょ?何か間違ってる?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、上のように幅の広いアルファベットは「全角文字」(2バイト文字)と呼び、コンピュータは「英語以外の外国語」と認識します。したがって、pLaTeXはエラーを出してしまいます。正しくは、
\documentclass{jarticle}
と記述します。
これは\TeXです。
「\TeX」は、TeXの格好いいロゴを出力する命令です。しかし、上の例を見ると、pLaTeXは「\TeXです」という命令があると勘違いしてしまいます。正しくは、「\TeX」の後を半角スペースで区切り、
これは\TeX です。
と記述します。
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